ヘナってご存知ですか?
古代エジプトでもヘナを使っていた記録もある
ヘナは自然界にある植物の葉で、白髪染めとしても使えるものです。歴史は古く、海外ではお化粧やボディペイントで使用されたりもします。
ただ白髪が染まるだけではなく、髪や頭皮に嬉しい効果がたくさんあります。今回はそんな『ヘナ』についてお話していきます。
ヘナとは
ヘナ(ヘンナ)はインドなどの熱帯地方に生息するミソハギ科の植物です。インドでは昔から薬草として親しまれてきました。
その葉を乾燥させ、粉末状にしたものをお湯などで溶いて使用します。カラー剤が染みやすい方、ジアミンアレルギーの方も使用できます。
ヘナの特徴
ヘナは白髪染めとして使われることが多いのですが、次のような特徴があります。
- 基本的に白髪はオレンジ系の色に染まる
- 地毛はほぼ明るくならない
- 通常のカラーより放置時間が必要
- 髪のハリ・コシ・ツヤが出る
- 頭皮の殺菌効果・デトックス効果がある
- 100%ヘナならジアミンアレルギーがあっても使える
このように、通常の白髪染めとは違った効果や特性があります。髪を強化し、頭皮のコンディションを整えながら、白髪を染めることができるのです。
ヘナで白髪が染まる理由
ヘナは葉っぱなのに、なぜ白髪が染まるのでしょうか。ヘナに含まれるローソニアという物質は、髪のたんぱく質に絡みつく性質があります。
ローソニアというのはオレンジ褐色の色を持ち、それが髪に吸着し発色します。発色のイメージはヘアマニキュアに近いのですが、タンパク質に絡みついて強化するため、色持ちが良いのです。
またタンパク質が少なくなっている箇所に入り込み、タンパク質の代わりに補強してくれる効果もあります。これによりツヤも出るのです。
タンパク質があるところに強く発色するため、爪も染まりやすいです。逆に言うと、頭皮や顔についても落ちやすいので安心して使えます。
ヘナでの白髪染めに向いている人
ヘナはこれだけ良いものなのですが、残念ながら不向きなひともいます。ではどんな人に向いているのでしょうか。
- オレンジ褐色の色に染めるのが好きな人
- なるべく自然なもので染めていきたいと考えているひと
- 地毛をベースに白髪だけ染めたい人
- ボリュームや髪のハリ・コシがほしい人
- 全体にパラパラと白髪がある人
ヘナは自然のハーブですので、どうしても色が限られてしまいます。ヘナにインディゴ(藍染の染料)を混ぜることでバリエーションは少しあるものの、カラー剤のように色は豊富ではありません。
また地毛を明るくする脱色作用もありません。その代わり、髪や地肌に対するトリートメント効果がとてもあるものなのです。
頭皮の引き締め、防臭効果もありますので、白髪がなくても使用する方も多いです。
ヘナの注意点・デメリット
今まではヘナの葉100%の場合のお話をしたのですが、実はヘナに化学染料(ジアミン等)が入っているものもあります。
その場合、ジアミンアレルギーのある方は使用できませんので注意が必要です。
化学染料を配合することにより、黒やダークブラウンの色が出せるのです。
またヘナは色持ちがいい為、カラーチェンジしづらいというデメリットがあります。ですから、アルカリカラーとヘナを併用したりすることはおすすめしません。
「ヘナを何回も続けていたけど、赤みのない明るめブラウンに染めたい」というような要望は、ほぼ不可能です。アルカリカラーからヘナに変えてすぐは、きしみが出やすいです。これは徐々に良くなるので、傷んできしんでいるわけではありません。
また葉っぱですので、畳のような草っぽいにおいがします。数日は髪から香る場合もあるので、これは好き嫌いがあるかもしれません。
ヘナの使い方
ヘナは美容室や専門店でやってもらうか、ご自身でやることになります。慣れればご自宅でも簡単にできるので、使い方を紹介します。
- ヘナをお湯で溶く(マヨネーズくらいの硬さがベスト)
- 髪を濡らすか軽くシャンプーする
- 手やハケで根元に溜めるようなイメージで塗布
- 顔周りはコットン等で押さえラップをまく
- 30分以上放置する(長ければ長いほどしっかり染まる)
- ヘナをシャンプーで落とす
- しっかり乾かす
服やタオルに付くと落ちないので、そこだけは注意してください。放置時間は長い方が発色も良いです。
デトックス効果のあるハーブですので、長く置いても全く問題がありません。放置中にだんだん乾燥して固まってきますが、大丈夫です。
高温多湿の環境が、一番発色が良いとされています。冬場はタオル等を巻いて保温することで、色が入りやすくなります。
ヘナの特徴と使い方
慎重に向いているか検討してから使おう
いかがでしょうか。ヘナのトリートメント効果は、続ければ続けるほどハッキリ出てきます。
自然のハーブで白髪染めできれば、ダメージや頻度を気にすることなく、安心して使っていけると思います。
白髪染めとトリートメントの両方をできるというのが、ヘナの最大のメリットと言えるのではないでしょうか。興味がわいてきた方は、注意点も確認しつつ検討してみてください。