日本人はくせ毛で悩む人が多いんです
くせ毛との上手な付き合い方を美容師が解説
くせ毛は日本人の多くが持っている髪のお悩みです。
少しはねやすい生えグセのようなものから、パーマと間違われるような強いものまで、個性も様々です。
しかし一方で、くせ毛で得したと感じている方も少なくないようです。
今回はくせ毛とのうまい付き合い方ができるよう、乾かし方や活かし方のポイントをお伝えしていきたいと思います。
また、くせ毛が扱いやすくなるシャンプーの選び方についてもお話していきます。
くせ毛の種類
ひと言でくせ毛と言っても、いくつか種類があります。
どんなクセなのかにより対処方法も異なってきます。いずれにせよ、くせ毛の人は髪の乾かし方が最も重要になってきます。
逆に言うなら、乾かし方さえうまくできるようになれば、くせ毛もある程度扱いやすくなることでしょう。
捻転毛やらせん状のクセは頑固なので、乾かし方だけでは直せない場合も多いです。
しかし日本人に多い波状毛に関して言えば、乾かし方で7、8割は直せます。
くせ毛を直す乾かし方
では実際にどのような手順で乾かしていけば上手くまとまるのでしょうか。
後述しますが『髪内部の水素結合』が大きく関係しているからです。夜に髪を洗ってしっかり乾かしても、朝には寝ぐせが付くのはしょうがないことです。
くせ毛をうまく直すためには、朝に再度髪を濡らしてリセットしましょう。
シャンプー後のように全体が濡れていなくても構いません。クセが付いている部分と、その根元をスプレイヤーなど濡らしておいてください。
ドライヤーでブローをする意味とは
まず先ほど少しふれた『髪の水素結合』について説明します。
髪内部には4つの結合が存在するのですが、最も多く結ばれている結合が『水素結合』です。
そのため髪の形状やクセ、弾力に大きく関与しています。
この結合は、髪に水分を含むと簡単に切断します。逆に水分がなくなると再結合します。
濡れた時に髪を伸ばしたり曲げたりすることで、乾いたときもそのままの形を記憶するのです。
この性質を利用したのが、ドライヤーによるブローです。髪を濡らして乾かす過程である程度かたちが作れるということです。
うまく乾かすための3ステップ
ではドライヤーをどのように使うことで、うまくまとまるのでしょうか。
①髪の根元の方向を整えます。
基本的に、根元の髪の流れはやや前方方向に流すと一番綺麗にまとまります。
ドライヤーは後方から前に向かうように風を当てましょう。
②引っ張りながら髪の中間を乾かす。
根元の方向が整ったら、今度は中間から毛先です。
ここは指で軽く髪の毛を挟み、少し引っ張って乾かすことでくせが延びます。
③冷風を当てる
全体がきれいにまとまったら、最後に冷風を上から当てます。冷風を当てることによりキューティクルが締まり、ツヤが出ます。
この手順で乾かすことで、おうちでもくせ毛を綺麗に乾かせると思います。
雨の日に髪がうねる理由
くせ毛の人は特に、雨の日は髪が思うようにきまらないことが多いと思います。これも先ほどの水素結合が関係しています。
ドライヤーでブローした毛に湿度の水分がまた逆戻りすることで、まとまらなくなってしまうのです。
自然乾燥した時のように、パサパサで膨らんだ感じになってしまいます。
ブローしても、アイロンを通しても、外に出たら時間とともにうねりが出てきてしまいます。
くせ毛用のシャンプーを使ってみる
普段使うアイテムでくせ毛を扱いやすくするのも一つの方法です。くせ毛用シャンプーはくせ毛を直す効果はありませんが、使うことで扱いやすい髪に導いてくれます。
厳密にいうとくせ毛用シャンプーはおもに2種類あります。
油分タイプは髪が多くてボリュームが出やすいくせ毛の人に向いています。水分バランスを整えるタイプは、細くてぺたっとしやすいくせ毛に最適です。
ほかにもクセを活かす方法
クセの強さにもよりますが、あえてくせ毛を活かす方法もあります。
スタイリング剤の力を借りて、パーマっぽく仕上げるのも素敵です。最近はぴんとしたまっすぐな直毛よりも、やわらかい動きのあるラフなスタイルが人気です。
その場合はすこしツヤ感のあるスタイリング剤を使うとベストです。オイル系のスタイリング剤やトリートメントバームでウエット風に仕上げることで、くせ毛もいい仕事をしてくれます。
くせ毛と上手に付き合いましょう
くせ毛の根元から濡らして乾かしてください
いかがでしょうか。くせ毛は乾かし方、活かし方がとても重要です。
せっかくのご自身の個性なので、ストレスなく付き合っていくことができると良いと思います。
是非参考にしてみてください。