白髪を隠しやすいカラーを美容師が解説します
ツヤを損なわず白髪もケアしたい方におススメ
今まで白髪染めの経験のある方は、疑問に感じている人も多いかもせれません。どんな色を選択すれば白髪が綺麗に隠せるのかという疑問点です。
通常のファッションカラーとはことなり、白髪染めは色味が濁りやすい特徴があります。
濁りやすいとは、例えば寒色系のアッシュカラーを選択しても、色味が濁り仕上がりは普通のブラウンになってしまいやすい結果になります。何故その様な染色になってしまうのでしょうか?
今回は、暗めで透明感のあるヘアカラーの白髪カバーから、透明感ある白髪染めの最新情報についてご紹介いたします。
白髪染めの色味の入り方
通常の白髪染めの場合(アルカリカラー)
通常の白髪染めは一般的に主にアルカリカラーと呼ばれる種類が大半になります。
通常のファッションカラーもアルカリカラーが大半の為、同じメカニズムになりますが配合される染料が大きく異なります。
1剤2剤混ぜ合わせる事により化学反応を起こしキューティクルを開かせます。
1剤に含まれる染料をキューティクルの内部へ浸透させることにより白髪を染色していく作用がございます。
通常のファッションカラーの様に希望の色味(アッシュやピンクなどの仕上がり希望の色味)の染料を多く入れると白髪が染まらなくなってしまう為、濃い茶色や黒い染料をしっかりと配合されています。そのことにより色味が濁るという現象は起きてくるのです。
ヘアマニキュアやカラートリートメントの色味の入り方
ヘアマニキュアとカラートリートメントは、染料の配合はやや異なりますが、基本的には同じメカニズムで染色しています。
化学反応を起こすことなく毛髪の表面をコーティングする事により染色していきます。通常の白髪染めとは異なり、黒い髪や暗めのトーンの毛髪には色味はほとんど入りません。
黒い部分をリフトアップ(色を明るくすること)する効果もない為透明感のある色味は入りにくくなります。
上記2つの方法が主な白髪染めの方法と、色味の入り方のメカニズムになります。白髪に色味を入れる効果から、ファッションカラーとは違い明るい色味や透明感のある色味を表現できにくいというデメリットがある白髪染めです。
しかし、色味や明るさの選択により、白髪もしっかりと隠しつつ透明感のある色味を表現する事も可能になります。
次では、白髪も隠せる透明感あるオススメのヘアカラーをご紹介いたします。
透明感のある白髪染めとは?
最近耳にする事が多い「透明感」というキーワード。
ファッションカラーをする方も勿論ですが、白髪染め世代の方にも非常に多く求められるキーワードになります。
まず透明感のあるカラーとは、透けるような色味でありつつ赤味やオレンジ味を排除した色味になります。
ファッションカラーやブリーチを用いたヘアカラーの場合、明るい色味も暗めの色味も幅広く選択する事が可能になります。
しかし、先ほど取り上げたように濁りやすい白髪染めにおいては、薬液や色味の選択によって、透明感のある色味の実現が可能になります?
白髪染めにオススメな透明感カラーとは?
通常の白髪染めの場合、ファッションカラーほどではありませんが黒髪をリフトアップし明るくさせる効果があります。
しかし、リフトアップ効果が高すぎると染料の入り方の効果が弱まりますので、白髪がしっかり染まりにくいというデメリットがあります。また明るくすることが成功しても、オレンジ味のある透明感とは程遠い色味になりやすい傾向にあります。
そんな時、暗めの白髪染めの色味を選択する事によりオレンジ味を抑えてくれる効果が高いです。
美容師がオススメする透明感を出せる白髪カバーのヘアカラー
暗めトーンのアッシュブラウンカラー
名前の通りアッシュの色味になります。ご存じの方も多いと思いますが、アッシュとは色でいうと青になります。青は、深く入れると黒に近い色味になります。
その為白髪をしっかりと染める効果も高く、透明感あるヘアカラーの色味にも仕上がりやすいです。
暗めのバイオレット系ブラウンのカラー
紫と聞くと敬遠してしまう方も多いと思いますが、実は派手すぎずに非常にオススメのお色味になります。特に退色していく段階で黄色っぽくなりやすい方には特にオススメになります。
透明感のあるヘアカラーをする際、美容室ではバイオレットの色味を配合していくことが実は多いです、ちょうど暖色と寒色の間位に位置図消されるのがバイオレットです。
アッシュ等の寒色のヘアカラーはちょっとクールすぎると感じている方には是非1度挑戦していただきたい色味のヘアカラーになります。
ハイライトをプラスした暗めの透明感ヘアカラー
白髪染めで透明感を出すには、髪質によっては難しい場合も多いです。そんな時に、プラスαハイライトを施した白髪染めのヘアカラーもオススメです。
全体にはブリーチ等を用いてハイライトを入れていきます。その後、根本はしっかりと白髪染めを用いて染めていきますが、根本以外の箇所はハイライトの上から透明感のある色味のカラーを乗せていきます。
1度ブリーチを使用し明るくなった部分には、暗めの寒色カラーを乗せる事により、透明感のあるヘアカラーに仕上がりやすいです。また、根本は白髪染めを用いているので、白髪もしっかりと染めることが可能になります。このプロセスの場合、薬液選択により、明るい仕上がりも暗めの仕上がりも実現可能になります。
※ハイライトとは、筋状に明るい色味入れていくヘアカラーになります。主にブリーチを使用していくことが多く、立体感のある色味を表現できます。
暗めのファッションカラーでナチュラルに白髪をカバーする
暗めトーンのファッションカラーの場合、白髪部分にもほんのり色味が入る効果があります。ファッションカラーは、黒髪やブラウンの色味に染色する前提で作られている場合が大半です。その為、白髪部分への色味の入り方は少し異なります。
例えば、赤系の色味をチョイスしてしまうと、全体的には赤系のブラウンの色味に仕上がります。しかし、白髪にはヴィヴィットな赤味に発色してしまう場合もあります。
そんな場合も敬遠するために、ブラウン味の入っている色味を選ぶ事と、アッシュ等の寒色系の色味の方が馴染みやすいのでオススメです。
白髪をカバーするヘアカラー
透明感のある髪色で白髪も目立たなくできる
以上が、暗めで透明感のあるヘアカラーの白髪カバーから、透明感ある白髪染めの最新情報についてご紹介でした。
白髪カバーをしながら透明感のあるヘアカラーをするのは難しくもあります。しかし、色味のチョイス等はしっかりしていくことにより実現可能になります!
是非、こちらをご参考にご自身に合った方法で透明感のあるヘアカラーに挑戦してみてくださいね。