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白髪染めとカラーリングの2つの違いを美容師が解説します

美容室、カラーリング、アルカリカラー 自宅でセルフケア

白髪染めとカラーリングの違いご存じでしょうか?

現役美容師が説明します

セルフカラー

違いがある事は知っていても、詳しくどんな違いがあるか理解している方は少ないかもしれません。

白髪染め=白髪を染色していくカラー
カラーリング=ファッションカラー(白髪には染色しにくいカラー)

という使用用途の違いがございます。

しかし、染色の仕方に大きな違いはあるのでしょうか?今回は、白髪染めとカラーリングの違いに関して美容師目線で詳しく解説していきます。

白髪染めとカラーリングはどんな違いがあるの?

美容室、ヘアカラー

先ほど記載した通り、白髪染めは白髪を染める用途のもので、カラーリングとはファッションカラーの用途で使用される場合が多いものになります。

実際のカラー剤の分類としては、どちらもアルカリカラーと呼ばれるカラー剤の種類に当たります。アルカリカラーとは1剤2剤と混ぜ合わせて化学反応を起こすカラー剤になります。化学反応を起こすことによりキューティクルを開かせ染料を髪内部まで浸透させ染色させる効果があります。

カラーのメカニズムは同じ分類に当たる白髪染めとカラーリング、ではどんな違いがあるのでしょうか?次で詳しく解説いたします。

白髪染めとカラーリングの2つの大きな違い

①黒髪に対する反応の仕方

白髪の毛根

白髪染めは、名前の通り白髪を染色する効果のあるカラー剤です。白髪にしっかりと色味を入れる事からファッションカラーのカラーリングと比較すると、かなり濃い色の染料が配合されています。

一方で、ファッションカラー用途のカラーリングは黒い部分を明るく出来るものが大半になります。その為、化学反応を起こしキューティクルを開かせながら髪内部のメラニン色素を脱染する効果も持ちます。(トーンアアップするカラー剤の場合)

脱染とはブリーチ効果のことです。髪内部のメラニン色素を抜きつつ染料を入れ込むことにより希望の明るさや色味の選択ができるという事になります。

※メラニン色素とは、黒髪が持つ黒の色味の成分になります。日本人のヴァージン毛は黒髪の方が大半ですから、このメラニン色素を脱染する効果が無ければ地毛を明るくする事が出来ません。

②白髪に対する反応の仕方

美容室、ヘアカラー

先ほど記載した通り、黒髪をリフトアップ(色を明るくするという意味)する効果をもつのがファッションカラー用途のカラーリングです。

しかし、白髪にしっかりと染料をいれる効果を持つ白髪染めには、一定のレベルまでしかリフトアップ効果がありません。

白髪染めをさせている方の中には、白髪は気になるけれど、まだ黒髪の割合の方が半数以上という方も多いかと思います。その様な場合白髪部分に色味を入れつつ、黒髪部分は明るめにリフトアップしたいと思う方も多いと思います。

しかし、リフトアップ効果を高くつけすぎると、白髪に対しての色味の入り方が薄くってしまいます。

最近では、明るめに白髪も黒髪も染められるというコンセプトの白髪染めも多く目にします。しかし、明るく染色する事が出来てもオレンジ味が強く残った色に染色してしまう場合もあり、なかなか難しい技術であります。

これらの技術は、美容業界の今後の課題だなと美容師としても感じる部分でもあります。

このように、白髪染めとファッションカラー用途のヘアカラーは、ブリーチ力と染色力のバランスによって異なることが分かると思います。

同じ種類のアルカリカラーのこの2つですが、ブリーチ力と染色力の配合により毛髪への働き方が大きく変わってくるのです。

ブリーチ力

白髪染め<ファッションカラー

染色力

白髪染め>ファッションカラー

ということになります。

ここで疑問に上がるのが、ファッションカラーでトーンダウン(暗くする)場合のカラー剤は白髪染めとは一緒なの?ということです。

こちらに関しては次で解説いたします。

トーンダウンする用途のファッションカラーと白髪染めの違い

美容室、カラー

サロンワークをしていても、ファッションカラーで暗くしたいというオーダーも勿論多いです。暗めのファッションカラーと白髪染めは同じような内容成分なのでしょうか?

答えはNOです。

もちろんメーカーや明るさの選択によっては似た配合のカラー剤も多いと思います。
先ほど、白髪染めとカラーリングの違いの項目で記載した通り、白髪染めには濃い染料が配合されています。

その為、ファッションカラー用途として使用すると黒っぽい色味や、深くダークな色味の仕上がりになります。何故かというと、深く染色する色味を配合しなければ白髪はしっかりと染色しにくいからです。

もちろん、ファッションカラー用途として使用する事は可能ですが、暗くなりやすい事を視野に入れて使用する事が必要になってきます。

白髪染めを使用して、暗く入りすぎてしまった場合は、退色しにくい事から次回ブリーチを使用しなければ明るくなりにくいケースもございます。

裏技として、ハイダメージの方や髪質等で、暗い色で染色しても直ぐに明るく退色しやすい方がいらっしゃいます。その様な方の場合に、白髪染めを使用する事により退色防止効果もあります。

また、白髪染めの暗めの色味を使用して黒染めを行う事も多くなります。(そのくらい深く濃く染色するという事をお忘れなく!)

白髪染めか、ヘアカラーか迷ったら美容師に相談しましょう

濃い色に染まるカラーも白髪染めも成分は異なる

以上が白髪染めとカラーリングの2つの違いについての解説でした。

同じ分類に当たるカラー剤ですが、染色の仕方や効果が異なる2つのカラーリング方法になります。こちらをよく理解して使用する事によって、失敗なく色持ちの良いカラーリングを楽しんでいけると思います。

こちらをご覧になっている方の中には、まだ数えるほどの少ない白髪で、白髪染めとファッションカラーのどちらにすれば良いか悩んでいる方も多いと思います。

白髪染めを使用すると、当然のことながら白髪を染まりますので綺麗な仕上がりになります。しかし少ない白髪の場合、白髪と黒髪の色の入り方の差が出てしまう場合があります。また、今までファッションカラー用途のカラーリングを行ってきた方は特に、暗い仕上がりにも違和感が出てしまう可能性がございます。

このようなリスクを避ける為、初めての白髪染めの悩みは身近な美容師さんに相談して行う事もオススメになります。